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劇場版まで制作されたドラマ、実写版「逢魔の扉」は、
今や世代をまたいで人気の長寿アニメと肩を並べるほど
息の長い人気と話題性を保ち続けており。
純粋にオリジナルな作品に陶酔している層のみならず、
演者たちに改めて惚れ込んだファンも生まれれば、
ドラマや原作では描かれなかった部分にはこんなやり取りがあったんじゃないか、
こんな葛藤や励まし合いがあったんじゃあないかと、
色々と深堀した展開を自分たちの筆やらキー操作で創作して熱っぽく語らい合う層も山といて。
ことに、主役格の4人の青年たちが
途轍もなく美形であったり、独特の個性をきらめかせていたものだから、
彼らがひそやかに恋仲だったり、くっついたり離れたりという展開も好まれるという、
ままよくある派閥的なものも生まれ出でての、
騒ぎは困るが今のところは にぎやかで良しというよな現状だそうで。
周縁のあれやこれやはともかくとして。
今回のストーリーの目玉は、新しく登場なさった“暁少年の兄上”で。
異界の上位界、風とか雷などなどといったいわゆる象徴様たちがおわす“天界時空”のさらなる上級の存在、
そういった自然の驚異を操ったり司ったりもなさっている“神獣”を宿しておいでのお一人。
咒術どころではない格の術式を操る、翠龍の化身という身でおわす人物で。
「原作者の方の創造力って途轍もないですよね。」
何もないところから、こんな設定やお話の流れを構成なさったのがすごいと、
自身にとっての“現実”をさらりと骨組み立てての構築なさったところ、
順番が少々おかしいが、すごいなぁと素直に感心していた敦くん。
ただの1ファンのように言っていられるうちはよかったが、
まさかそのエピソードを実写映像化しようという動きが出ようとは。
しかも、その兄を演じるお人というのが、
もしかして…こちらの前世でも縁のあったお人かもしれないとかで。
いち早くそうらしいという辺りを掴んで、
先回りをしての調べてくださった太宰さんが、一足先に見せてくれたポートレイトは、
確かに異界の兄様と瓜二つだったし、
それを見て敦くんも遅ればせながらアッと思い出したのが、
「…この人って。」
「そういや敦くんも逢ってはいるんだっけね。」
異能という不可思議な能力を持っていた“前世”でも、
確かに居合わせあった人だというのを思い出す。
人知を超えた不思議な能力があったればこそという、
途轍もない闘争が繰り広げられ、
たくさんの人々が弑逆されての地獄のような有様にもなった。
望んで得た能力なんかじゃあなし、無理から“当事者”にされたようなものだったが、
だからと言って知らぬふりなぞ出来るわけもなく。
途轍もない力でもある異能力への制御を覚え、
それらを盾や鉾にしての戦いへ、勇気や決意を振り絞って飛び込んだ。
そんな決戦の中で出会ったその人は、
敵対していた“相手側”の人だったけれど、
じかに逢った折はなぜだか味方陣営からその身を狙われてもおり、
高層から落ちかかった危機という切迫した場面で、
なのに何とも哀しいことを口にした人で。
“亡くなってはなかったらしいけれど。”
何とも切ないお顔をしたの、特に覚えており、
そんなお人がその上にもっと遠い記憶の中の大切なお人とも重なる存在だったなんて。
“……何と言いましょうか。”
気づいてない振りで接するのが一番無難。
その接触で向こうがアッと何かに気づいても、
それを強引に引き出すのはいけないものかも。
敦自身も、中也が気づいてくれたその折からだって随分と長く何も思い出せずにいた身だし。
強引に思い出させようとしたところで辛いかもしれないと、
それはそれは考慮してもらえていたこと、
後から聞いて本当に感謝したし、恐縮もしたものだ。
覚えてませんと、言ってみれば知らん顔していたようなもので、
悪いことをしていたんだなぁと反省したけれど、
それはしょうがないさと皆様笑って執り成してもくれて。
“ただの度忘れとかじゃあないんだし。”
そんな形で思い知り、慎重にならねばと思いはするが、
それでも緊張はなかなか引かない。
まだお会いしてないうちからこうまでどぎまぎしてしまうとは、
どれほど意識しているものかと自分でもため息が尽きないくらい。
時々、不思議な通信でお顔やお声を届けてくださる異界の兄弟たちにも、
今回の成り行きは伝えてあったのだが、
【そうか、相手は何も知らぬというか、もうそれは別人なのではないか?】
姿が似ているだけ、もしくは“器”は同じ仕様かもしれないが、
中身は別物と思った方が混乱はないのではというのが、
暁くんも翠龍の兄様もようよう案じた上でかけてくださる助言なのだが、
“うん…。理屈ではそうなんだよねって思うんだけれど。”
まだ直接お会いしてはないので、かもしれないという範疇のお話だし、
皆さんが助言してくれているように、
他人の空似、たまたまそっくりなだけと割り切ればいいだけなのかもしれないが、
それでも、ああまでそっくりそのままで
しかも生身の兄様(…のそっくりさん)とご対面して、落ち着いていられるかに自信がない。
「中也さんも龍くんも、懐ろが深すぎ〜〜〜。」
「わぁ、びっくり。(棒)」
「どうだ、まいったか♪」
完全な八つ当たりでわぁんと抱き着かれ、
お、どうしたどうしたと笑ってくれるところがまた、
複雑な機微とやらを総て判っていて、
なのに単なるご乱心だとふざけ返してくれる余裕のお兄さんだったりし。
「敦くん、私には?」
「太宰さんは遅咲き?だったそうだから、同じ扱いはちょっと。」
「あ、ひどい。」
to be continued.(26.08.21.〜)
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*ちょっと短めですみません。
いやなんかもう、あまりの暑さに集中しきれなくって。
残暑はまだまだ続くようですし、
何とか頑張る所存ではありますが、
話のややこしさに書いてる人が振り回されております。(こらこら)

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